世界旅をはじめて4度目の新年
こんにちは! 家族4人で元気に世界一周旅を続けているMimiです。旅を開始してから4度目の新年を迎えました。
コロナ禍が少し落ち着きをみせた昨年1月末にコロンビアから陸路の旅を再開し、南米大陸、アフリカ大陸を駆け抜けて、1年間で訪れた国はなんと18カ国! 昨年は一気に旅が動き、充実した1年でもありました。今回は、アフリカ大陸を陸路で縦断中に越境で起きたハプニングについてお伝えします。
アフリカ大陸を陸路で縦断したい
南アフリカからアフリカ大陸の旅をスタートさせ、キャンピングカーに乗ってレソト、ナミビア、ザンビア、タンザニア、ケニアと旅を続けてきた私たち家族。次なる国はエチオピア、という予定でしたが、一筋縄ではいかないのが陸路でのアフリカ大陸縦断でした。
空路とは異なり、陸路での国境越えは圧倒的に情報が少ないものです。その上、エチオピアは北部のTigrayで長年内戦が続いている影響もあり、国境越えをするOverlander(車、バイクまたは自転車で国境越えをする旅人)が少なく、リアルな情報がなかなか得られませんでした。
エチオピアに行くべきかどうかを決めるにあたっては、エチオピア大使館に出向いたり、陸路で国境越えをした外国人の旅人やエチオピア在住の日本人とコンタクトを取ったり、ありとあらゆる手段で情報収集を続けました。それにより、国境の様子や情勢など最新の情報を得ることができ、「紛争による危険はゼロではないが、内戦が起きている地域は限定的。その地域を避ければ旅行者が通過する分には大丈夫そう」「紛争以外の犯罪に関しては、ケニアのナイロビよりも安全なよう」などがわかってきました。
世界のどこにいても100%安全な場所というのはありません。紛争や犯罪に巻き込まれなくても、ある日突然、大地震や災害、事故にあって死んでしまう可能性もあります。メディアや一部の情報を鵜呑みにして行きたい場所へ行くことを諦めるのか、それとも最新かつ正確な情報をできる限り得た上で、リスクを理解し行動するのか——。3年半の世界旅の中で、それを判断する力が養われたように思います。
エチオピア入国を泣く泣く断念
というわけで、やっとケニアとエチオピア間の国境に向かうことに決めたのですが、もはや世界旅恒例となった予想外の事態がまたしても勃発しました。
アフリカ大陸の国々では通常、自家用車で入国する際、カルネと呼ばれる一時輸入の通関手続きを簡素化する書類が必要です。入国時にこの書類を提示することで、車のナンバープレートを変えることなく、その国で運転することができます。エチオピアもカルネを使用すれば入国できるはずでした。それが、国境に到着する数日前に車乗り入れに関して規則が変わり、車のデポジット(頭金)を払わなければ乗り入れできないと言われてしまったのです。
デポジットとして請求された金額はなんと82,000ドル、日本円にして約1,200万円!!! 車の購入金額が19,000ドルなのに、どう計算したら1,200万円になるのか。とにかく、あり得ない金額なので、エチオピアの通貨ブルと間違えているのかと目を疑ったほどでした。こんな大金、一体誰が払えると言うのでしょう? .国境で働く職員も急に変更となった規則に苦笑いする始末……。もちろん、こんな大金を払えないので、エチオピア入国は泣く泣く諦め、越境するために運転してきた約800kmの道を引き返すことになりました。
多額なデポジットを請求する理由は、紛争の長期化によって観光客が減り、深刻な外貨不足に陥っているためだと聞きましたが、本当のところは分かりません。エチオピア、スーダン、エジプトとアフリカ大陸を縦断する予定でしたが、残念ながら陸路の道はケニアまでで断たれてしまいました。
未知の国、サウジアラビアへ!
エチオピア行きを断念し、旅の計画を練り直すことにした私たち。陸路で行けないとなると、残された選択肢は海路しかありません。行けるルートを探したところ、ケニアのモンバサという港町からサウジアラビアに船が出ているとわかり、それでキャンピングカーを輸送することにしました。
約5カ月にわたって旅したアフリカ大陸に別れを告げ、空路で向かった先は、サウジアラビアのジェッダ! 到着するや否や目に入ってきたのは、豪華絢爛な空港と民族衣装に身を包んだムスリムの方々。アフリカから一変、文化も宗教もがらりと変わった様子に旅心がくすぐられます。2019年から観光ビザが解禁となりましたが、まだまだ謎に包まれている未知の国、サウジアラビア。さて、どんな出会いや体験が待っているのか楽しみです。
私たちの旅はまだまだ続きます。次回はサウジアラビアの旅の様子をたっぷりお届けします。お楽しみに!