50代だからこそ「バケットリスト」を作ってみる

バケットリストって、何?

 こんにちは、ランサムはなです。突然ですが、皆さんは「バケットリスト(Bucket list)」という言葉をご存じでしょうか? 

 「バケットリスト」とは、「死ぬまでにやりたいことリスト」のこと。「バケット(bucket)」は「バケツ」です。元々は「Kick the bucket(死ぬ)」という慣用句から来ていると言われています。なぜバケツを蹴ること=死ぬという意味になるのかについては諸説あって、首を吊るときに台(逆さにしたバケツ)を蹴るから(自殺・他殺を問わず)だと聞いたことがありますが、真偽のほどは定かではありません。イメージが浮かびやすいので、私は英単語の暗記の助けに利用しています。

 話が逸れましたが、50代になると人生も折り返し地点を過ぎ、「寄る年波には勝てないな」と思うことも増えてきます。私の場合、体力の衰えや限界を感じるたびに人生は有限であることを思い出し、「あと何年、元気で生きられるんだろう」なんて考えてしまいます。

 自分の寿命は誰にもわかりませんが、仮に80歳で亡くなると想定しても、ぼやぼやしている暇はなさそうです。自分に残された時間を意識すると、後悔のない生き方をしたいと思うようになりませんか? 悔いのない最期を迎えるために今一度自分の人生を見つめ直すには「バケットリストを作ること」は、いいきっかけになると思います。

50代のバケットリストには長期目標も加えられる

 「バケットリスト」と聞くと、たいていは「死ぬ前に〇〇温泉に行きたい」「この国を訪れてみたい」「人気歌手〇〇のコンサートに行きたい」「バンジージャンプに挑戦したい」など一過性のものを連想すると思います。ですが、50代はまだ体も動くし元気なので、一回体験して終わることを書くのではなく、長年の夢などを加えるのはどうでしょう? たとえば「留学する」「大学院に行く」など、自分の限界に挑戦するような目標を立てたら、頑張れるのではないでしょうか。

 前回のコラムで、「通訳者になることを決めた理由」について書きましたが、これは私にとって「長年のトラウマに向き合って克服する」「できないと思い込んでいたことに挑戦する」という「長期的バケットリスト」項目のひとつです。私のバケットリストには他にも「翻訳塾を運営する」「著者としてもっと本を出す」「YouTubeチャンネルを育てる」など複数の項目があります。どれも大変ですが、やり甲斐と充実感があり楽しいことばかりです。

 子育てで忙しかった人も自由な時間が増える50代なら、もう二花、三花は難しくとも、もう一花なら咲かせられる体力的・金銭的な余裕がある方も多いでしょう。自分の残りの人生を家族や子どものためではなく、自分のために生きる時間に充てても良いと思うのです。

「いつかきっと」と思うことがあるなら、今すぐやろう

 「バケットリストを書こうなんて急に言われても何も思いつかない」という方もいるかもしれません。そんな時は「いつかきっとできたらいいな」と思っていることを書き出してみることから始めてはいかがでしょうか。

 「エステで施術を受けたい」「高級ブランドの化粧品に切り替えたい」「ビジネスクラスに乗ってみたい」とか、自分には贅沢すぎると諦めていたことなどでも良いと思います。大切なのは、これまで抑え込んでいた自分を解放すること。自分の心の声を聞く習慣ができてくると、だんだんバケットリストに追加したいことが頭に浮かびやすくなるはずです。「誰かと一緒に○○に行きたい」など、他人の都合も関係する望みでも、期待しないで気軽に聞いてみれば実現するかも知れません。

 私たちが子どもだった頃は、50代以降の生き方についてお手本になるような情報がほとんどなく、子育てが終わったら人生は下り坂という印象が強かったように思います。でも元気なアラフィフ、アラカンが増えている今、そのようなイメージに捉われず、私たち自身が塗り替えていける気がします。

 元気に年を重ねて、若い世代に「こんな先輩がいるなら年を取るのが楽しみ」と言ってもらえるような存在になれたらいいなと思います。

ランサムはなのワンポイント英語レッスン

Bucket list」「Wish list」「To-Do list」の違い

「Bucket list」は「死ぬまでにやりたいことリスト」ですが、英語には他にもいろいろなリストがあります。「Wish list」は「ほしいものリスト」。オンライン通販サイトなどでもよく使われています。「To-Do list」は「やるべきことリスト」。日々の雑用などをこなすのに、私もよく書きだしています。リスト作りは物事を見える化し、効率化する上でとても有効な手段だと思います。

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