春といえば桜。桜といえば……?
毎年、春になると気象庁が発表する桜の開花日と満開日を予想するマップ。
なんだか見るだけでワクワクしませんか?
観測する桜の種類は基本「ソメイヨシノ」だそうですが、
河津桜、しだれ桜、八重桜など桜の種類はたくさんありますよね。
私が「いろんな桜があるんだなあ」と気づいたきっかけは、
桜の塩漬けを食べた時でした(また食べ物の話……笑)。
桜の花の塩漬けといえば、八重桜。
桜の葉の塩漬けは、産毛が少くて柔らかで食べやすい大島桜の若葉。
それぞれの桜の特色を生かして塩漬けが作られているんですね。
そういえば、山桜の名所として知られる奈良の吉野山に行った時、
桜の時期ではなかったのに、お店で桜のお茶が出たんです。
そのお茶がとてもきれいで、美味しくて。
「なんと素敵なものがあるんだろう……」と感動した記憶が今も残っています。
花祭り
私はお寺で暮らすようになるまで、花祭りという行事を知りませんでした。
花祭りは、4月8日にお釈迦様の誕生日を祝う仏教の祝い事。誕生仏が安置された花御堂(はなみどう)という小さなお堂の周囲を色とりどりの花で飾ります。菜の花やチューリップ、キンセンカ、フリージアなどいろんな春の花を飾るので、本当にとても綺麗です。
「灌仏会(かんぶつえ)」という仏教行事が、花が咲き誇る春に由来して「花祭り」と呼ばれるようになったのは明治時代以降だそうですが、とてもいい呼び名だなあと思っています。
甘茶をかけて無病息災
ご存知の方も多いと思いますが、花まつりの誕生仏には甘茶をかけます。
甘茶は「アマチャ」というアジサイ科の落葉低木のアジサイの変種の若葉を蒸して揉み、乾燥させ煎じた飲み物。お砂糖が入っているわけでもないのに甘みがあります。
花祭りで仏様に甘茶をかける様子を初めて見たときには驚きましたが、花祭りに甘茶をいただくと無病息災で過ごせるとか。子どもの身体健全を祈る意味もあると聞きました。
甘茶を煎じて飲んだら甘みが出ることに最初に気づいた人はすごいなあ(笑)。
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