Vo.1 兵庫県神河町のケース
長引くコロナ禍による社会の変化で、経済的に厳しい状況に追い込まれる女性たちが増える中、思い切って家賃が高い都会を離れ、田舎に移住する選択をする人も。日本には「シングルマザーの移住」を支援している市町村がいくつかありますが、そこではどんな支援が受けられるのでしょうか? 今回は「兵庫県神河町」のケースを見てみましょう。
兵庫県の真ん中にある神河町は、神戸や大阪へ約1時間半、姫路までは約40分というロケーション。「地域の魅力を高め、交流から定住へ繋げる」ことを目標に、シングルマザーの移住支援をしています。昨年12月末の時点でのシングルマザー世帯の移住者は、なんと20世帯59人。シングルマザーたちに支持される神河町の支援内容とは、どんな内容なのでしょう(注:当記事は2021年1月に掲載)。
シングルマザー家族の移住支援の内容とは?
まず、気になるのが住居費ですが、月4万円を超える家賃は最大2万円までの補助が出るそうです。それに加えて、仕事や住まいの相談や紹介の支援、子供は高校卒業まで医療費は無料、保育所・保育料は無料(第1子は所得により変動、第2子からは確定で無料)、預かり保育料は月額無料から4,000円、シングルマザー移住者のためのコミュニティ支援などと支援項目は盛りだくさん。町の生活コストが安いため、たとえ収入が少なくても心にゆとりを持って生活できるということも謳っています。
また、神河町へ引っ越す際には、引っ越し対象経費の2分の1を最大5万円(満20歳以上で満40歳未満のシングルマザー世帯は10万円)の補助も出るそうです。
移住を決める前の見学ツアーなども充実
ひとりでも知らない土地への移住はハードルが高いのに、子連れで移住となるとさらにハードルが上がるもの。そこで神河町では、自身が移住者である“移住プランナー”に相談することができたり、町の見学ツアーなども開催されています。なかでも希望者にとって嬉しいのは、移住前の見学の際などにも使える短期宿泊が可能な無料の宿泊体験施設があること。移住希望者に優しい環境を整っているので、じっくりと検討して納得した上で判断ができそうです。
神河町には40集落があり、共同作業も含めた地域付き合いが多く残っている土地だそう。各地区によって地域行事や区費等にも違いがあるため、移住後に地域に上手く溶け込むためにも、それぞれの特徴などを事前に把握してから自分が移住したい集落を決めることなども勧められています。
神河町のPRビデオはこちら。
生活環境の多くは自分で変えられるもの。思いもよらない選択肢が人生を変えることもあるかも知れません。