聖なる谷ピサックへ
こんにちは! 家族4人で世界一周旅を続けているMimiです。約2カ月間、バックパッカーで旅してきたペルーもあっという間に終盤。アマゾンがあるプエルトマルドナドからリマに戻り、一息ついたところでこの記事を書いています。今回も引き続き、魅力満載なペルーの旅についてお届けします。
ペルー中西部にあるワラスを離れ、次に向かった先は、インカ帝国の首都があった町、クスコ。しかし、到着した日に思いもよらぬハプニングが起きました。クスコだと思って予約していた宿(Airbnb)が、車で約1時間も離れたSacred Valley(聖なる谷)にあるピサックと言う別の場所だったのです。
この「聖なる谷」とは、クスコ周辺にあるウルバンバ渓谷を指し、インカ帝国が築いた遺跡が数多く残されています。ピサックの他にも、ウルバンバやオリャンタイタンボなど趣きのある村々が点在しています。山々に包まれた景観に妙に心惹かれたことと、数人の友人が薦めていた町でもあったので、ピサックに滞在することにしました。
ピサックは簡単に歩き回れるほど小さい町で、石畳みの可愛らしい通りには民芸品店が立ち並んでいます。畑では現地の人が牛を使って土を耕していて、伝統的な農耕が今なお行われています。どこか懐かしさを感じさせる田園風景と素晴らしい谷間が訪れる人を虜にするのか、世界中からヒッピーが集まる町としても知られています。ピサックの他にも聖なる谷の村々を巡りましたが、夫婦共に気に入り、最も長く滞在した町がピサックでした。あとになって宿泊先のオーナーに話を聞いたら、Airbnbサイトに入力した住所が間違っていたことが判明しましたが、理由はどうであれ、この地に導かれたのだと感じています。
各国の旅人たちから感じたこと
宿泊先のオーナーとピサック遺跡までトレッキングに出かけたり、「月1回、地球を綺麗にしよう」というClean Planetという活動に参加して川のゴミ拾いをしたり、皆で焚き火を囲んだりすることを通して、ヨーロッパや北米、南米各国から集まった旅人やヒッピーたちともたくさん出会いました。
英語やスペイン語が母国語の彼らは言葉の壁がほとんどないため、出身国の違いに対する垣根が低く、年齢の枠にとらわれない人たちが多いと感じました。それゆえ心が通じ合えば、国籍や年齢に関係なく親しくなるスピードも早いのです。それに対して、日本は単一言語で島国という極めて特殊な環境。隣国と接していないため、他言語の必要性が少ないことなど、他国との大きな違いを感じました。
これまで2年以上の旅を続けてきた中で、私のこの感覚を共有できたのは意外にもイスラエル人でした。イスラエルの公用語はヘブライ語で、ヘブライ語が使われている国や地域、話す人口は、日本語同様かなり限定的です。日本国内でも多様性が叫ばれて久しいですが、日本の特殊な地理的条件を俯瞰してこそ、初めて多様性を受け入れる第一歩が踏み出せるのかなと旅を通して感じています。
日本だけじゃない? ペルーは温泉大国!
「ペルーで温泉」と聞いてもイメージ湧かない方が多いと思いますが、実はクスコ周辺には名湯秘湯がたくさんあります。滞在中に3カ所の温泉を訪れましたが、一番のおすすめは、クスコから日帰りで行けるLares温泉。クスコから乗り合いバスで約4時間の場所にあります。
それほど期待せずに行ったのですが、世界旅中に行った温泉の中でも一、二を争う素晴らしい温泉でした。まず、温泉に向かうまでの景色が絶景の連続! 標高4,500m級の山越え、荒涼とした大地やアルパカの群れを見たりと息をのむような美しい風景に感動しました。
周囲を山に囲まれたLares温泉は、川のせせらぎも聞こえ、景観も最高。施設もきれいで、湯温もぬるめから熱めまであります。日本人としては熱めの湯があるのが何より嬉しく、体の芯から温まることができました。クスコやマチュピチュのように日本人には知られていませんが、聖なる谷の周辺には魅力的な場所がたくさんあることを知ることができました。
念願のマチュピチュで誕生日を祝う!
誰もが知る世界有数の世界遺産、マチュピチュへも家族で行ってきました。幸運なことに、マチュピチュを訪ねた時期と次男の誕生日が重なり、なんとマチュピチュで誕生日をお祝いしてきました!
実は当日は、朝からあいにくの雨と曇り空で気持ちが少し沈んでいたのですが、実物のマチュピチュは想像を超えた別格の美しさ、素晴らしさでした! 曇ったマチュピチュもまた素敵で神秘的なオーラを放ち、息子たちは「ラピュタの世界だ!」と興奮した様子。見晴らし台で、家族皆でバースデーソングを歌い、次男の誕生日をお祝いしました。だんだんと雲が晴れ、ワイナピチュの峰をくっきり見ることができたときは、その美しい景色を家族揃ってゆっくりと堪能。夢のようなひと時を過ごすことができ、我が家にとって一生忘れることのない特別な1日となりました。
私たちの旅は、まだまだ続きます。次回も引き続きペルー旅の様子をお届けしていきます。お楽しみに!