「出会いがない!」は本当か?
「出会いがない〜」。GWG世代の女性からよく発せられるセリフです。「出会いのチャンスは待っていてはダメ、自分から作るのです」、なんてお説教は聞き飽きたと思うので、ここでは言いません。たしかに出会い頭にラブ・ストーリーは突然に始まることも天文学的な数字の確率であるかもしれませんが、そんな奇跡の人はとっとと幸せになってもらって、普通の私たちは現実的なお話をしましょう。
私は過去に3000回以上の合コンをセッティングした合コンのカリスマや、合コンオーソリティーと呼ばれる人物を取材したことがあります。彼らの主張を大まかにまとめると、選ばれるためには、まずは聞き上手で褒め上手であること。そしてナチュラルな化粧とさりげない気配り、目立たないけど品の良いファッションと主張しすぎない知性が大事と訴えます。合コンは女同士の戦いの場でもあるので、女性に嫌われること恐れず女子力をアピールすべき、なのだそう。
模擬合コンに参加したけれど……
ちなみに私は、その合コンオーソリティーが主催した模擬合コンに参加しましたが、そこで「かつてない最低ランクで不合格」をいただきました(笑)。オーソリティー曰く、「まず、話題のチョイスがダメすぎる」とのこと。私が嬉々として語ったのは、ガンダムとエヴァンゲリオンの考察とファイナルファンタジー4のレアアイテムのゲット方法、痛車カスタム、陸上自衛隊の富士総合火力演習など。趣味が合う男性もいて会話も盛り上がったのに、なぜ? 同席した漫画家の友達の焼酎ロックの痛飲や、イナゴの上手な捕り方指南もダメ出しされました。結果、最高得点をゲットしたのは、かいがいしく料理を取り分けながら、自分からは何も話さず、笑顔で相づちを打っていた編集者でした。
つまらない話にも「さすがですね」、「知らなかった〜」、「すごーい!」、「センスいい!」、「そうなんですか」の、いわゆる“褒めのさしすせそ”を繰り返さなければならないって何の拷問? ばーちゃんから教わった砂糖、塩、酢、醬油、味噌以外のさしすせなんて信じないぞ! 本当は焼きとんのカシラが好きなのに、好感度アップのために、好きでもない(嫌いでもないけど)パンケーキの食べ歩きが趣味なんて嘘は、じっちゃんの名にかけても言いたくない、「そんな思いをしてまで選ばれたくない!」と痛感したのでありました。
では、どうすればいいのか?
それに、最大公約数の男性に好まれる理想の女性像を演じて出会った後、いつ、どのタイミングで地を出すの? 「素敵な人だったからお近づきになりたくて、最初は猫かぶってたの、テヘ♥」と告白して、「な〜んだコイツぅ、可愛いヤツめ」、なんて言いながら、おでこをツンとされる展開になるのは、昭和の少女漫画の幻想です。そもそも、そんな小芝居にひっかかるくらい洞察力のない男性は、しょせん、小物。将来、簡単にオレオレ詐欺にかかってしまうことも想像に難くありません。
では、いったいどうすればいいのでしょうか? 選ばれるのではなく、選べばいいのです。シェイクスピアも「人生は選択の連続である」と言っていますが、今の自分は、過去の選択の結果でここにいます。学校も仕事も昨日のランチも、すべて自分でチョイスしてきたのではないでしょうか? 「いや、親や先生にすすめられたから」と言っても、最後の最後は自分で決めたはず。ならば、男性も自分で選びましょう。私は待って根腐れするくらいなら、攻めて玉砕を選びます。いい男は小賢しい演出や小芝居なんてすぐに見抜きます。だから、粉飾することなく、そのままの自分でgo! 出会いとはチャンスではなく、「ゲットするぞ!」という意志なのです。