プロに聞く!「大人が楽しむインスタ活用法」#01

アラフィフからのインスタ講座

 おしゃれなカフェ、スイーツ、洗練されたファッション……様々なライフスタイルを切り取った美しい写真が並ぶ写真動画共有SNSアプリのインスタグラム(以下、インスタ)。日本国内だけでも利用者数が3300万人以上(2019年調べ)、つまり今や4人に1人はインスタを利用していると言われています。

 「私もなにか発信してみようかな」と思っても、「インスタは10代や20代の若い人たちが使うSNSツール」というイメージが……。自分で発信するのは、ちょっと敷居が高いから、やっぱり見るだけにしておこうと考えるGo Women Go世代も多いのではないでしょうか。

 いやいや、遠慮することはなさそうです。最近では50代の女性たちにインスタを楽しむ人が増えているそうなんです!

 そこで、ご自身のアカウントに1.1万人以上のフォロワーを持ち、インスタグラム・コンサルタントとしても活躍中の岡部淑美さんに、大人のインスタの楽しみ方についてお話を伺いました。

インスタは、なぜこんなに人気なの?

編集部:岡部さんがインスタを始めたのはいつ頃ですか?

 私がインスタを始めたのは2015年で、日本でも一般的に浸透しはじめた頃でした。最初は友達と行った旅行や、素敵なカフェの写真を載せたりして、プライベートで楽しんでいました。

編集部:インスタのコンサルタントになられたきっかけは? 

 あるとき、友達と行った1週間のバリ島旅行で撮った写真を帰国後3カ月ほどかけて投稿し続けたんです。すると驚くほどフォロワー数が増えて、エンゲージメントも激増したんです。そのときに、「もしかしたら、どうしてこういうことが起きたのか、方法を知りたい人は大勢いるのでは?」と思ったことが、インスタを専門にしたコンサルティングを始めることになったきっかけです。

(注:エンゲージメントとは「いいね!」 や「コメント」といったフォロワーの反応のこと。 エンゲージメント率が高いアカウントはブランド好意度や純粋想起率が高い傾向があると言われます)

 当時すでにデジタル・マーケティング業界のお仕事をしていたのですが、それをきっかけにインスタの技術や知識、ノウハウの研究をはじめました。それと同時に、実績がなければお仕事にはならないので、自分のアカウントを4カ月ほどでフォロワー1万人に増やし、2019年からコンサルのお仕事をしています。

編集部:なぜ、これほど大勢の人たちがインスタに夢中になるのでしょうか?

 ブログやフェイスブックでの発信と同じように、人には「承認欲求」があるからだと思います。自分がアップした写真や、何気ない自分の日常について他人に共感してもらえることや「いいね」をもらえることで、気持ちが上がったり毎日が楽しくなりますよね。

 インスタは「ひとつの投稿でバズる」ことはあまりなく、ひとつひとつの積み重ねがポイントなんです。投稿写真が並ぶアカウント全体で見たときの世界観で、自分のことやビジネスのことを他者に知ってもらったり、その世界観に興味や関心を持ってくれた人とつながることができるアプリなんです。

 ツイッターなど文字だけのSNSに比べて、インスタは写真や映像での訴求力もあり、エンゲージメントは、フェイスブックの10倍、ツイッターの84倍と言われているんですよ。

Okabe_Insta
岡部さんのインスタアカウント。どの写真も素敵!

インスタは若い人たちだけのアプリなのでは?

編集部:でも、インスタは若い人たちのためのSNSではありませんか?

 いえいえ、今はそんなことはありません。日本ではむしろ40代以上の方が盛り上がっているという印象です。

 数年前からフェイスブックを使用する方々の年齢層が上がってきて、「フェイスブックは中年層のSNS」というイメージがついてから、多くの方がインスタグラムを始めました。フェイスブックは友達を5000人までしか増やせないことも一因だと思います。コロナ禍で人と繋がりにくくなっている状況もあって、さらに新しい人と出会いたいと思う人が増えていますよね。新しいSNSに移ればそれがしやすいということで、インスタグラムや音声SNSのクラブハウスへ移動しているのだと思います。

編集部:これからインスタを始めるには、まず何から手をつけたらいいのでしょうか?

 アプリに触ってみないと機能もわからないですから、まずは使い方に慣れるために、何でもいいから投稿してみるのもいいと思います。この写真を投稿したら「どう思われるか」とか、「こんなのでいいのかしら」という迷いはとりあえず横に置いて、自分が素敵だと思ったものをあげてみる。是非、投稿すること自体を楽しんみてください。

 もうひとつは、少なからずブランディングを考えるのであれば、ご自身の発信を「どういう方たちに見ていただきたいのか」、ターゲットを考えることです。大事なのは、アカウントの柱となる「テーマ」です。テーマをしっかり決めて、届ける先にいる対象者のイメージを明確にしていけば、おのずとそこに投稿する写真がどうあるべきかが見えてきますから。

 そして、対象者のどんなニーズに対して、どんな情報を発信していくのか。ここがぼんやりしてしまうと、個人の記録を残すためのアカウントなんだな、で終わってしまうので、大勢の人たちに見てもらえるアカウントにはなりにくくなります。

編集部:なるほど、まずは自分のアカウントのテーマを絞らないといけないわけですね。だんだんワクワクしてきました!

 次回は、「どうやってテーマを選べばいいか?」などについて岡部さんにお話をお聞きします。お楽しみに!

岡部淑美さんのプロフィール

岡部淑美 Toshimi Okabe
(株)Liona代表。プロデューサー、インスタグラムXクラブハウス・コンサルタント
ブランディング・フォトグラファー 
Instagram 11,900 followers・Clubhouse 6,800 followers

20代から50代までの幅広い世代の女性たちが自分ビジネスで活躍できるよう起業支援を行う。個人にもブランドにも欠かせないブランディングとInstagramを中心としたSNSメディアの構築・運営代行をしながら、女性起業家同士のビジネスマッチングも積極的に進めている。現在、好きを仕事にして活躍する起業家コミュニティ(オンラインサロン)運営中。個別のコンサルティングのお問い合わせはInstagram DMまで。

Instagram : @toshimi.o_insta

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