子どもの頃から片付けができない私が……
本が人生に与える影響は、ときに計り知れないものがあります。困難から救ってくれることもあれば、想像もしていなかった気づきを与えてくれたり、一歩を踏み出すための背中を押してくれたり……。このコーナーでは、様々な人生を歩む素敵な女性たちから、「人生を変えるきっかけになった一冊」をご紹介頂きます。
今回、ご登場してくださるのは、「幸せ収納」インストラクターの森川貴子さん。オンラインで開催される収納セミナーの講師や、家庭における収納作業やアドバイス、病院など医療機関で動線や環境を整えることなどを行っていらっしゃいます。ご自身のブログでは、片づけのビフォー&アフターの様子なども発信。そんな森川さんの人生を変えた一冊は、こちらです。
『中高生のための「かたづけ」の本』
子どもの頃から片づけができなかった私が、結婚。主婦として家一軒の管理を任され、なんとか家を片づけようとがんばっていました。でも、最初の子どもが生まれると、ベビーグッズが一気に家の中に増えて、手に負えなくなりました。それでも家を片づけたい一心で、片づけに関する本を30冊以上も読み、いろいろな片づけ方法を試しましたが、家は片づきませんでした。そんな日々が10年ほど続き、いつもモヤモヤ、どこかイライラしていました。
そんな中で出会ったのが、「幸せ収納」という片づけ方法でした。「幸せ収納」の講座を受けることになり、そのときの講師の著書が、この『中高生のための「かたづけ」の本』だったのです。早速、その本を読んでみると、これならば私にもできそうな気がしたことを今でも良く覚えています。
この本はタイトルの通り、中高生に向けて書かれています。といっても内容は主婦の片づけにも応用できる部分も多く、読み進めるにつれて「片づける気力」が湧いてきました。まず、本に書かれていた手順にそって、文房具が入った引き出しを片づけてみると、気分がスッキリ。「この方法なら、私でも家全体を片づけられるようになるかもしれない……」。そう思っていたところに、講師が「片づける技術と、それを教える技術は別のものです。両方を一緒に学ぶことで、片づけの技術の習得がとても早くなります」と言ったのです。片づけができないことを10年以上も悩んでいた私は、その言葉を聞いて、幸せ収納インストラクター養成講座を受けることを決めました。
自分自身が物を片づけられるようになりたくて受講したインストラクター養成講座でしたが、本を繰り返し読み、片づけを学び、自宅を練習場に片づけを繰り返し練習しているうちに、だんだんと自宅が片づいてきたのです。すっかり家の中が片づいた頃には、私のように片づけに悩む方々のお役に立ちたいと考えるようになり、インストラクターとして活動する今に至っています。
片づけが大の苦手だった私が、人に片づけ方を教えるプロとして、他人の家や職場を片づけているなんて想像もしなかったこと。まさに、この1冊の本との出会いが、私の人生を変えてくれました。今は、片づかないストレスがなくなり、幸せがより大きく感じられるようになりました。ありのままの自分を認められるようにもなって、自己肯定感も上がりました。この本に出会えて本当に良かったと思っています。今でも本は手元に置いて、読み返しています。私のような悩みを持っている方や、片づけについて知りたい方に是非、読んで頂きたい一冊です。
紹介者:森川貴子さんプロフィール
幸せ収納Ⓡインストラクター。10年間で30冊以上も片づけ本を読んで試しても片づかなかった自分でも家が片づいた収納方法、「幸せ収納」を伝えている。
以前は、12年間航空会社に勤務し、貨物積み付けプラン作成を担当。段ボール箱や木箱の数やサイズ、重さの情報から机上で積み木をするような作業の毎日で空間認識力を身につけ、収納スキルに応用。実家は木工所、父親は家具職人。オーダーメイドの手作り家具に囲まれながら、生活の変化に合わせてリフォームを繰り返す中で育ったため、家の間取りへの興味が強い。愛知県で夫と息子2人と4人暮らし。
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