アメリカ社会に馴染めません
国際結婚・海外移住

【国際結婚・海外移住の質問に答えます!】
人生の選択肢を海外へ広げたいGo Women Go読者の皆さんからの様々なご質問に、国際結婚歴16年のジョーンズ千穂さんがアメリカから答えます。

読者からの質問:アメリカ社会に馴染めなくて辛い

 こんにちは。アメリカ人と結婚してアメリカに住んでいるのに、アメリカ社会に馴染めません。どうしたら良いか分からず、このままだとアメリカが嫌いになりそうです。どうすればいいですか?

慣れるまでのストレスは半端ない

 こんにちは。アメリカと日本、住んでみるといろいろと違いがありますよね。国が違うのですから、違うことがあるのは当たり前……と、言ってしまえばそれまでですが、それでは解決になりませんよね。

 アメリカに慣れるまでは結構なストレスがかかります。私はまだ16年しかアメリカに住んでいませんが、もしかしたら一生慣れないだろうな……ということ、私にもたくさんあります。

 例えば病院でも役所でも保険でも、手続きをしようと思って連絡をすると、たいてい「たらい回しの刑」(笑)に合うし、修理や点検などで約束した日に、時間をしっかりコンファームした業者が来ない。アメリカでは「業者が時間通りに来た」というだけで感動してしまうほど、きちんとした日本とは違いますよね。

 慣れる、慣れないという例を他にもあげると、旦那の家族や友達などが集まった時に出る、昔のアメリカのアニメやドラマの話が出るとき。その番組を知らないから話題についていけず、自分だけ笑えないので、つまらない時間を過ごすことになるホリデーやパーティー(涙)。例をあげれば私にもきりがないほどありますよ、そういう拷問(苦)。 

 それで、そういうアメリカ生活の洗礼を受けた時にいつも日本と比べちゃうんですよね。これが日本の家族や私の友人だったら……って。たぶん、ここに書いたようなことは、アメリカに住んだことのある方なら「うん、あるある」と深く頷いてくださっていると思います。

国際結婚の短所のひとつかも

 これは国際結婚をして海外に住むことの長所と短所(pros/cons)でいうところの短所(cons)に当たるのかなと思います。結構ポジティブな私でも日々格闘している悩みのひとつなので、「あ~、分かるわぁ」と共感します。アメリカは本当に忍耐力が鍛えられる国だな~と、思うことが今でも多々ありますから。

 でも「こうすれば解決します」という解決策は残念ながら私にはありません。だからこれはね、誰かに愚痴って発散しましょう(笑)。誰かに共感してもらえると案外と楽になるものなので、お友達にでもSNSにでも何でも良いから吐き出してみる。息を吸ったら吐くじゃないですか? ストレスや不満、怒りや悲しみも、吸い込んで溜まったら吐き出す。これ、自然の摂理だと思います(笑)。

 ダイエットや体調管理もそうですが、自分を変えられるのは自分だけ。だからわがままと言われようが何と思われようが、自分を甘やかしたり、鏡に向かって「私は大丈夫、最高! 」「I’m good!」「 I’m awesome!」などと話しかけてみてください。そうすると、ちょっとしたことにでもモチベーションが上がるそうなんです。だから十分に頑張っている自分を自分で褒めてみましょう。

 この術、実は私の旦那のトレーニング(パイロットの訓練)に付き添った際に知ったんですが、強いプレッシャーやストレスのかかるトレーニングや試験を前にした時、こうしてモチベーションをアップして自己肯定感を上げて乗り越える人たちが大勢いたんですよ(でも旦那はそれができるタイプではないので、私がいつもポジティブな言葉をかけて彼が自己肯定感を上げられるように応援しています)。

 なので、まずは私が相談者さんを褒めます! あなたは頑張っています! 偉いです! だから肩の力を少し抜いて乗り越えていきましょう。

スルー・スキルを身につける

 モチベーションや自己肯定感を上げるのは苦手なら、あえて嫌なものはスルーする「スルー・スキル(ストレスを受け流す)」はどうでしょう? 問題を受け止めないで、受け流すスキルです。

 モチベーションや自己肯定感が上がっていたり、その時の気分が上がっているとスルーする余裕が出やすいように思えますが、たとえそれがなくてもスルーならできそうじゃないですか? もし相談者さんの現状が自分を追い詰めているような状態であれば、きっといつかは爆発してしまうので、「スルー・スキル」をうまく使ってガス抜きしてみましょう。

 私にとってのスルー・スキルの使い方は、たとえば前述したアメリカの昔の番組の話で盛り上がっている中に入れないときなどに使います。すぐその場で話題のものをググって「そういうドラマもあったのね~」と感心する参加法もありますが、興味がなければスルー・スキルを発動して、それをお手洗いタイムにするんです(笑)。すべてを知ることなんて不可能なんですから、そこはサクっと切り捨てるのもアメリカで暮らすひとつの策だと思います。  私は皆が楽しんでいるその場の空気を濁したくないので、割り込んで質問したり、私のために説明してくれとお願いしたりは敢えてしません。でも、逆の立場に立つと国際結婚では相手も自分と同じようなことを日々経験していると思うんです。先日、アメリカ人の旦那と一緒に日本に里帰りしたんですが、私が日本語で周囲と盛り上がっていた多くの場面で、彼が話に割って入ることはありませんでした(ちょっとかわいそうなことをしてしまったと反省中)。国際結婚では相手の文化習慣への気遣いは「お互い様なんだな」って実感しました。

 余談ですが、里帰り中に日本語が話せない旦那が一緒だと楽しいけれども、大変な部分(常に通訳しなきゃいけない)もありますよね。でも、もし日本語がぺらぺらだと、これまた面倒なこと(悪口がバレる、笑)や自分の英語力が落ちそうな不安もある。皆さんのパートナーが外国人だったら「ほとんど日本語の分からない人」「日本語ぺらぺらの人」のどちらが良いですか(笑)? ご意見、お待ちしていまーす!

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