【国際結婚・海外移住の質問に答えます!】
人生の選択肢を海外へ広げたいGo Women Go読者の皆さんからの様々なご質問に、国際結婚歴16年のジョーンズ千穂さんがアメリカから答えます。
読者からの質問:クリスマスになると喧嘩してしまう
こんにちは。アメリカ在住の国際結婚夫婦です。毎年クリスマス前になるとアメリカ人の夫とクリスマス・プレゼントのことで喧嘩してしまいます。
クリスマスは近くの州に住む義両親の家に親族みんな(子どもを含めて約20人)で集まるのですが、遠方から来る子連れ家族が優先的に義両親宅のゲストルームに泊まり、私たち夫婦はホテルに宿泊するため旅費に加えて、全員分のプレゼントにかかる費用が数十万円にもなり、家計の負担になっています。夫は長男なので見栄を張りたいのか、金額の調整をしようと言ってもカード払いだから大丈夫といって譲りません。普段から贅沢に暮らしているわけではないので不愉快です。みなさんはどうしているのでしょうか?
プレゼント論争はどこの家庭でも
こんにちは。クリスマスのこのプレゼント論争、本当によく耳にしますし、私も経験者なので激しく同意します。これは質問者さんだけのお悩みではないと思いますよ。
20人も集まると、自分たち夫婦の分を引いても18個もプレゼントを用意する……それは大変ですよね。チリツモでも合計額は大きくなってしまう。アメリカの「クリスマスあるある」です。子どものいない我が家は子沢山の家庭が羨ましくなってしまう瞬間でもあります、笑。 質問者さんがプレゼントに掛ける金額の調整をしたくなる気持ち、分かります!
我が家の場合は、クリスマスに仕事が重なって親族の集まりに参加できないことが多く、プレゼントはクリスマスカードと共に郵送しますが、何歳までプレゼントを渡すのか、どの親族までプレゼントを渡すのか、まだ生まれたばかりの赤ちゃんにまで必要があるのか等、私からしたら謎だらけです。この文句を夫に言ったら「日本にもお年玉という習慣があるじゃないか」と言われて妙に納得しましたが、笑。
ウィッシュリストを提案しよう
アメリカには「ウィッシュリスト(Wishlist)」という各自の「欲しいものを書くリスト」があるじゃないですか? 日本人からすると人から頂くのに、「この中から買ってくださいね」というリストを渡すなんて、「そんな図々しいことしていいの?」と恐縮しちゃいますが、私の義家族間ではアマゾンドットコムのウィッシュリストを家族で共有しています。なので私も欲しいものを遠慮なしに載せちゃっています。慣れって怖いですね、笑。もちろんリストに載せるものの金額は「だいたいこのくらいかな?」と目安には配慮をしていますよ。ときにはリストに書かれた義家族の欲しい物を見て自分も欲しくなっちゃったりして、なかなか楽しいです。
私は「クリスマスのプレゼントに欲しくない物をもらってもなぁ」というのが正直な気持ちなので、実は私の義家族間のウィッシュリストは私の提案で始まりました。それまでは「頂くものにケチをつけるものじゃない!」という義家族内の哲学があり、それはもちろんその通りなのですが「ゴミになるものを頂いても……」と思う気持ちもあったんです。旦那は子どもの頃から「自分が欲しい物をもらった記憶がない」と言っていて、家族からは「欲しい物しかもらったことがない」私からすると、それが疑問に思えたんですよね。これって全然効率的じゃないな~と。ちょっと謙虚さに欠けたクリスチャンらしからぬ意見でしたが、義父母も快く賛成してくれて、リスト導入となりました。それによって家族のメンバーも欲しい物をもらえるわけですから、WIN-WINですよね。
クリスマスは人に何かを与える日
クリスマスはクリスチャンにとって一番大事な日なんだそうで、敬虔なクリスチャン家庭で育ったうちの旦那の場合は、誕生日よりもクリスマスが大事だと言っています。
彼によると、クリスマスは「ギビング(Giving、与える)」の日、それはプレゼントだけでなく、寄付や献金、慈善活動であったりと「人々のために犠牲になったイエス・キリストからの愛と無私無欲さを見習って生活に反映させる日(期間)」なので「見返りを求めないギビングをする」そう。
なので、質問者さんの旦那さんの男としての見栄(仕事も成功しているよという表示)や、長男だから家族の頼れる存在でありたいという気持ちもあるかと思いますが、子どもの頃に欲しかった物をもらえなかったら甥っ子や姪っ子には欲しがる物をあげたいとか、クリスマス・スピリットだという説もありそうですよね? ただ、クレカで払うからと言って家計に影響があるならば、私のように出しゃばって義両親や義家族に「人数も多くなってきたし、プレゼントは○○ドル以内にしませんか?」などと提案してみるのも良いかも知れません。他の親族も質問者さんと同じように負担に感じているかも知れませんよ。仲の良い義家族の誰かにこっそり話して、その人からみんなに提案してもらうっていう手もありますね。
アメリカでクリスマスと言うと「アットホームで温かい家族の時間」というイメージですが、蓋を開けるとこういう面もあるのは人間らしいなって思います。今年もあと数日でクリスマス。みなさまも素敵なクリスマスをお過ごしくださいね。
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