アメリカで家を売却!私の場合

コロナ禍に購入した家を手放すことに

 こんにちは、ランサムはなです。早いもので2024年もほぼ半分が終わりですね。昨年11月に工場勤務の社内通訳者としてセカンドキャリアをスタートさせた私も、無事に最初の半年を乗り切ることができました。今後もこの仕事を続けていけそうな見通しが立ってきたので、会社近くに借りているアパートとは別に残していた持ち家をいったん手放すことにしました。

 この家は4年ほど前、コロナ禍に購入した築70年ほどの古い物件。高い家賃を払って大きな街(テキサス州オースティン)の中心部に住んでいても、コロナ禍では何のメリットもないということで、そこから1時間ほど離れた小さな街のダウンタウンの物件を購入しました。

 年季の入った家を安く購入して手を入れながら長く住むというライフスタイルに憧れがあったことと、アメリカでは家の価値(値段)が年々上がるので、数年後に手放しても購入価格を上回る値段で売却できることを考えると、年々家賃が上がり続ける都会のアパートで賃貸を続けるよりも、購入した方が理にかなっているように思えたからです。

 コロナ禍から約4年間、大寒波などに襲われて近所の多くの世帯が停電や断水を経験した時も、古い家ながら私たち夫婦のささやかな生活をしっかりと守ってくれた我が家。社内通訳の仕事が決まって工場近辺のアパートに引っ越した後も、その立地の良さに、職場の方々からも「オースティン近郊に家があるのか。絶対に手放すな。金塊と同じぐらい価値があるから」と助言されるほどでした。

 老後のためにもなんとかこの家をキープしようと半年ほど頑張って二拠点生活を続けてきましたが、「人が住まなくなった家は老朽化が進む」と言われる通り、ポーチの崩壊など問題がひとつ起こり出すと、次はバスルームの不具合など、ドミノ倒しのように次々と問題が起こり始めました。最終的にはドアの鍵が閉まらないほど家が傾いてしまい、修繕費だけでもかなりの費用がかかることが判明。やむを得ず「現状のまま」で売却することを決めました。決心するまでは時間がかかりましたが、決心してからはあっという間でした。

あっという間に売却が成立

 不動産屋に連絡し、売却手続きを開始。「現状のまま」での売却なので、問題点をすべて包み隠さずリストアップしました。老朽化していて問題もあるのでそれほど高い値段は付けられませんが、私たちが購入した4年前と比べて市場全体で住宅の値段がかなり高騰していたので、購入時の1.5倍ぐらいの値段で出しても大丈夫だという助言をいただきました。4年前よりも値段は高いものの、周囲の物件の相場を考えると、かなりお買得。不動産屋は「すぐに売れるわよ」と楽観的でした。

 内覧時の見栄えをよくする(ステージング)ためにリビングと寝室の一部の家具を残し、生活感のある所持品は大急ぎで撤去。不動産サイトに物件情報を掲載する予定日には多少片付けが残っていましたが、「そうすぐには売れないだろうから、まだ時間はあるだろう」ぐらいにのんびり構えていました。

 ところが物件を掲載して間もなく、現金での一括購入の申し出が! 現金購入は住宅ローンの審査が不要なので、できれば二週間以内に早急に引き渡してほしいと言われて慌てました。折しもちょうどその頃、我が家の車が故障し、ディーラーに修理に出すことに。ところが部品を取り寄せる必要があると言われ、待てど暮らせど修理が終わりません。工場近くのアパートから家までは車で3時間程度の距離。他の交通機関も利用できず、じりじりしながら何もできないまま時間がたっていきました。

夜逃げ同然で家財道具の運び出し

 ついに、引き渡しまであと2日しかないのに、家財道具は家の中に置かれたままという状態になり、ディーラーに直談判に。「もう一週間以上待たされている。家の引き渡しまで2日しかないのでなんとかしてほしい」と訴えたものの、のれんに腕押し状態。らちが明かないのでその足でレンタカーを借りに行ったところ、悪いことは重なるもので、先日ヒューストンを襲ったトルネードと洪水の影響で、借りられる車が一台もありませんでした。

 もう万事休す。万策尽き果てたと思いましたが、アパートから1時間程度の街に住む義父がトラックを持っていたことを思い出し、事情を説明して貸してほしいと頼んだところ、快諾してくれました。でも義父の家に行く足がないので、義弟の仕事が終わる夕方まで待って18時頃に義弟の車で義父の家へ。義父の家に着いたのが20時30分頃、トラックを借りて我が家へ向かい、ようやく到着したときは真夜中になっていました。

 休む間もなく真夜中に夫と二人で大きな家財道具を義父のトラックに積み込み、家とトランクルームを3~4往復。さながら夜逃げ同然ですが(笑)、火事場の馬鹿力が働いたのか眠気も感じませんでした。朝3時過ぎに家財道具を運び出し終わり、家の中を軽く掃除。一睡もせずにヒューストンのアパートに引き返し、6時に帰宅。翌朝は普通に工場に出勤しました。

 とんでもないバタバタでしたが、なんとか引き渡しに間に合って良かったです。多少の売却益が出たので、これを元手に人生の次のステージへとアップグレードできれば良いなと思います。

ランサムはなのワンポイント英語レッスン

「proceed」は「続行する」だが、「proceeds」は「売却益」という意味
家を売却して得た利益のことを「proceeds」と言います。「s」がない「proceed」は「進める、続行する」という動詞として「Please proceed(先にお進みください)」のような文脈でよく使われますが、「s」をつけて名詞として使うと「売却益」という異なる意味になるので、注意が必要です。

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